2024/11/03 15:14

ひさしぶりに。

 

 

 


18世紀に、オランダの漁師達によって開発されたPコート。Pコートの”PEA”は、オランダ語で粗い毛織物という意味を持ち、それが語源と

 

も言われていたり、オランダ語の”pij jekker(ピイ・エッケル)"を語源としているなど、諸説いろいろとある。

 

その後、イギリス海軍の艦上用の防寒コートとして採用され、改良され今に至る。

 

 

 

極寒の海での作業にも耐えうる為に、極厚でタフな素材感を特徴とする海軍メルトンと呼ばれる高密度でウールを打ち込み、縮絨させ、隙

 

間をなくして作られた物を使用しており、目付が非常に重く、その分保温力にも非常に優れている。

 

とは言え、現代においてはその重さはあだとなり得るものとなり、タウンユースするアイテムとしては取り入れがたい物でもある。

 

2000年代初頭には爆発的な人気の元、数々のブランドがこぞって制作していたのもだが、それも過去の話、今ではめっきり見られなくなっ

 

ていたアウターでもある。

 

メンズのアウターの選択肢の少なさから言うと、そろそろこのPコートもローテーションに入れたい気分となってきた。

 

そこで引っかかるのが、先に述べたようなPコートの弱点でもある、着ていて重たくて疲れる点である。

 

そんなPコートを、現代の都会的なPコートとして昇華させたアイテムとして提案しているCaleのPコート。

 

 

 

 

 

 

 

 

良質で繊細で極細・滑らかなウールを高密度に打ち込み、起毛させた後に毛を刈り込んで仕上げたウールモッサを使用する事で、暖かさは

 

そのままに、非常に軽くてしなやかなPコートに仕上っている。

 

ボタンに於いても、通常使用されるアンカー釦は敢えて使用せず、あくまでもミニマルなボタンを使用する事で美しさを演出しており、よ

 

りCaleらしいアイテムへと仕上っている。

 

 

 

 


 

 

また、襟を立ち上げての着用の際に、首回りのストレスを感じさせないような襟の形状にも気配りされてデザインされているのも嬉

 

しいポイントである。


裏地も総パイピング仕立てによるもので、裏返したときの仕立ても非常に美しい1着となっている。

 

風向きに合わせて左右どちらの襟も上前にできるリーファーカラーと呼ばれる幅広のダブル襟を筆頭に、ハンドウオーマーポケッ

 

ト、2列に5つのボタンを配列した10ボタン、太腿あたりまでのハーフ丈などのPコートの基本ディティールはそのままに継承しな

 

がらも、Caleらしい仕立てが随所に散りばめられている。

 

 

 

保温力に関して言うならば、化繊に包まれたダウンJKTよりもずっと使い勝手が良い。Wool本来の持ち合わせる調温効果もあるので、熱が

 

こもりすぎるダウンJKTよりも使い勝手は非常に良い。 特に北国では、外気に於いては死ぬほど寒いが、移動そのものは車文化が発達し

 

ていることと、施設そのものが物凄く暖かくされているため、いちいち移動の度に脱ぎ着せざるを得ないのが現状だ。

 

ともすると、調温効果が期待されるWoolのPコートは非常に重宝するということだ。

 

 

 

トラッドなアウターとして昨シーズンからダッフルコートの提案、そして今年はPコート。

 

いずれも、トラディッショナルなアウターとして君臨していながらも、長年取り入れていなかったアイテムでもある。

 

久しぶりに取り入れてみるには絶好のタイミングであると思う。

 

 

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